サルサ

ロンドンの地下鉄に、Bayswaterという小さな駅がある。ここは庶民的な街で、インド人が多く、インド料理の店が多い。この街にある小さなホテルに何度か泊まったことがある。ホテルのちかくに3階建ての小さなショッピングセンターがあり、そこで食事をしたり、身近なものを買っていた。ある日ここの小さな広場でダンスショーが行われた。30人ほどの客が取り囲んだだけだったから、目の前で見ることができた。一組の男女がサルサをおどった。すばらしいおどりだった。スピード感にあふれ、切れ味がよかった。プロのダンスだとおもった。このときはじめてサルサという音楽を意識した。

このリズムはわたしがはじめて出会うものだった。それまでもイパネマの娘などのボサノバはよく聴いていたけれど、サルサはそれまでのわたしの中にない音楽だった。はじめての、そして異質のリズム。

ラテンリズムはすばらしいとおもった。