フランス語の読書
春、フランス語の本を読もうとおもった。フランス語は初級文法は終えたものの、それ以降のトレーニングはしていない。つかえるようにするためには本を読むのが良い。とはいえ、何を読もうか。そんなおもいのままずっとすごしていた。
けれどある日、おもしろそうな、そしてちいさな本を見つけて読みはじめた。
本は、自分で興味ある内容でなければ読めない。この本はフランス人とフランス社会の本で、いま知りたいと思っている内容だ。そしてうれしいことに、活字がおおきく、行間がたっぷりとってあった。わたしにはとても大切なことだ。注釈もていねいで、これなら読めそうだとおもった。
読みはじめておもったのは、単語を知らないことだった。だからこそ本を読む。繰りかえし出てくる単語は次第になれてくる。構文はそれほど苦にならなかった。英語をつうじて、文の構造がわかっているから、ほとんどなやまない。最初の30ページほどを読むとしだいに、本を読むことに慣れて行った。
半年ほどかかって、ようやく読み終えた。また、おもしろそうな本に出会えればとおもう。フランス語の先生はたいてい、仏文学の先生だ。それにあわせて、フランス語の本の書棚にならんでいるのは、ほとんどが文学書だ。ことばは道具なのだから、文学以外の本をみつけたいのだけれど、むずかしい。小説ではないやさしい本をさがそうとおもう。